かめのあきのゲームブログ

好きなタイトルを中心に、レビューや思い出を画像多めで書き綴ります。

「魔法陣グルグル」パラレルワールド風なグルグル世界にて勇者様を援護して13の塔を攻略し、オクロックの雛を救い出せ!

小さい頃から、様々なゲームソフトを購入していた方の中には、

当時好きだった漫画アニメが題材になっているという理由だけで、ジャンルも気にせずに買って、

それでも、クリアまで楽しく遊べた・・・なんていう思い出の一つや二つ、あったりしませんか?

 

 

今回は、私にとってのそんな作品。

 

原作漫画の名前が、そのままゲームタイトルにもなっているゲーム、

魔法陣グルグルについて、ご紹介致します。

 

 

スーパーファミコンにて、1995年4月に発売されていた本作。

 

当時、原作アニメが放送されており、ファンシーな主役二人組を始めとした、他に類を見ないセンスによって形成された登場キャラクターの数々や、

剣と魔法の世界観を、子供の身にとっても非常に親しみやすいよう構築された作風などから、大好きな作品として私の心にも刻まれていました。

 

それで、何かの時にブックオフにて↑のパッケージを見かけた際、自分のお小遣いで購入しました。

価格は、確か1480円か、1980円だったと思います。

 

 

(いつの時期に購入してプレイしていたのかという事については、正直あまり覚えていません。

本作が発売されたアニメ放映中は、私がまだ保育園児の頃だったので、

おそらくは発売から1~2年が経過して小学校低学年の時、冬にコタツに入りながら遊んでいた記憶があります。)

 

 

物語は、「魔王ギリ」討伐を目的として旅を続ける、

勇者「ニケ」魔法使い「ククリ」の主役二人組が、悪いモンスターに全財産を奪われて飢餓状態になりかけていた所に、

↑の画像のような内容が書かれた立て札を発見し、その町に立ち寄る・・・という導入によってスタート。

 

 

町の「王様」に話を聞くと、

「12の塔のグルグルの封印を解いて、13番目の塔を攻略してモンスターを退治し、

時の流れ(世界の平和)を司るという、”オクロック”の卵を取り返して欲しい」との事。

 

 

受け取ったお金”1000R(リン)”を元手に、装備や道具を整え、

「魔法オババ」から詳しい話を聞いた後は、

 

町の北東にある塔の内部から、12の塔を攻略していく事となります。

 

(一部を除いて、好きな順番での攻略が可能ですが、

順当に左下→右下→その左上・・・という順序で進めて行った方が、事故が少ないかと思われます。)

 

 

ダンジョンの内容としては、

こちらが動けば敵も一歩動くターン制で、マップの形状を掘り進めていくローグライク”ゲームに近い形式となっており、

宝箱を回収しながら進んで、敵と遭遇すると専用の画面にて戦闘を繰り広げる事となります。

 

 

それぞれ「4」~「10」階からなる階層を突破した先の最上階では、

それぞれにボスが待ち受けており、少しの問答の後に戦闘。

 

倒す事によって新たな封印を解き、それによって、

ククリが使える魔法(グルグル)の種類も増えていきます。

 

 

また、偶数番目の塔を攻略する毎に、町の武器・防具屋と道具屋の品揃えも増えていくので、

その度に町に戻って装備の更新や道具の調達もして、どんどん次の塔へと進んで行く・・・と、

本作におけるゲーム性としては、シンプルにそれだけとなります。

 

 

そんな感じで、ゲーム内容というか目的に関しては、

非常にシンプルに設計されている本作なのですが、その大きな見所は、

徹底して再現されたグルグル世界の雰囲気と、

グラフィックやモーションの緻密な作り込みにあると思っています。

 

 

まず、雑魚戦・ボス戦共に、数多くの戦闘BGMが存在するのですが、

そのどれもこれもが、絶妙に気の抜ける感じの音楽。(褒め言葉です)

 

 

ラスボス戦を除いて、一般的なRPGのような勇ましい感じや熱い曲調の音楽はほとんどなく、

あくまで魔法陣グルグルの世界観を汲み取った上での作曲がなされているのだな、というのが伝わります。

 

 

(また、塔に入る時の「待ってー」を始めとして、

戦闘に入る際には「いくぞ!」「がんばって!」、勝利した際には「やったぁ!」「やったね!」等と、

アニメ準拠の声で二人がボイスを発してくれるのも、本作における大きな魅力です。)

 

 

また、グラフィックとモーションに関してですが、

個人的に本作で最も特筆すべきというか、一番印象に残っていた点として、

 

前衛にて”自動”で戦う「ニケ」のモーションが、

装備している四種類の武器(拳・剣・ボール・ハンマー)ごとに、

被ダメージ時や勝利ポーズに至るまで、しっかりと差異が付けられている事。

 

 

拳で敵を倒した時は、両手を挙げて愉快に踊る、

剣装備で敵を倒した時は、片手でピースサインをするという二つのモーションがニケらしいですが、

個人的には、↑の画像のハンマー装備で敵を倒した時の、

人差し指を立てて「ちっちっちっ・・・」とやる、というモーションが好きでしたね。

 

「ボール」装備に関しては、正直、私の記憶からは忘却されていました。

性能的にも、隙が少ない代わりに威力も控えめな「拳」、隙が大きい代わりに威力が絶大な「ハンマー」、その中間の性能を擁する「剣」、という事で記憶していたので、

「剣」と「ハンマー」の中間に位置する「ボール」の事は、作中でほとんど使用しなかったであろう事もあって、忘れ去ってしまっていたのでしょう。)

 

 

それと、ゲームオーバー画面も、

やたらと気合の入った一枚絵が用意されています。

 

 

原作愛が伝わるのは勿論の事、

ククリがあまり魔法を使えず、戦闘がニケ頼りになる最序盤でこの画面を見る事になった時、

そこでめげずに、頑張ってこのゲームのプレイを続けてね、という、

スタッフからの心遣いのようなものさえ感じますね。

 

 

さて、上述の通り、本作は原作主人公である勇者「ニケ」はオートで敵と戦っていくので、

プレイヤーのやる事としては、後衛にて「ククリ」を操作しての援護となるのですが、

その戦闘バランスは、かなり大雑把なものとなっています。

 

 

正直、クリアまで楽しくプレイした記憶こそあれど、その過程の事はほとんど忘れてしまっていた本作なのですが、

ネット上の”ゲームカタログ@Wiki等の記述によると、三番目の塔を攻略した段階で覚える、↑の画像の

「いかりのほのお」というグルグルの威力が絶大で、

ほぼこれ一本のみで行けてしまう、との事。

 

 

私は、その記述を見て、大いに納得しました。

「なるほど、それなら最後までプレイできたワケだわ・・・!!」と。

 

(使用するMP消費量自体は大きめなのですが、

六つ目の塔である「聖なる塔」にて、17500Rという大金で売れる”フリフリの服”をやたらと落とす雑魚敵が居て、

大量狩りした事はよく印象に残っているので、それで回復アイテムを買いまくって乗り切ったのでしょう。)

 

 

 

私は昔から、どちらかと言うとアクション系統のゲームの方が好きで、

(本作は一風変わってこそいるものの)RPG系統のゲームは、クリアまでプレイする前に飽きてしまうのが大半でした。

 

なので、私がクリアまでプレイした数少ないRPGの二大条件として、

・音楽やグラフィック等による雰囲気作りがしっかりとしており、尚かつ好みに合っていた

・レベルを大幅に上げたり、強武器(もしくは技)による無双プレイが可能であった

 

という事(最低でも、どちらか片方は強烈に満たしている事)が挙げられるのですが、

本作は見事に、そのどちらの条件も満たしていたという事です。

 

 

最終盤になると、原作における”強キャラ感”を纏った人物を召喚できるようになり、

 

・ニケの父親「バド」

・闇魔法の使い手「ルンルン」

・ククリの育ての親「魔法オババ」

 

といった面々を呼び出して戦えるようになるので、

視覚的な面で非常に面白く、胸アツポイントとして、ずっと記憶に残っていました。

 

 

勿論、強キャラと言えば、あのオヤジ。

本作を代表する名(迷)キャラと言っても過言ではない、

 

「アドバーグ・エルドル」通称キタキタおやじ

も呼び出す事ができ、その華麗な踊りによって、敵一体に超絶ダメージを与えてくれます。

 

 

原作のファン(とりわけ子供の身分の)にとっては、

この一点だけでも、本作を最終付近までプレイしてきた報酬としては充分過ぎるのではないでしょうか。

 

 

そうして、その名をズバリ「最後の塔」と言う、13番目の塔の最上階にて、

ニケいわく「”ボスー”って感じがするラスボス」を倒すと・・・

 

 

封印を解き、ククリがその身に宿していた

12のグルグルが光り出し・・・

 

 

塔の外へと飛び立って行きます。

 

 

そして、オクロックの卵のもとへと結集し・・・

 

 

見事に雛が誕生!!

 

これにて、一件落着・・・!!!

 

 

その後、王様から褒美の品として、金で出来た”王様の像”を受け取り、

人々から祝福の祭りが開かれ、「キタキタおやじ」の踊りによって終幕した頃合いを見計らって、

再び冒険に旅立つ・・・という結末をもって締め括られた後、スタッフロールとなります。

 

 

・・・さて、そんな感じで、

典型的なキャラゲー魔法陣グルグルについて、ご紹介させて頂きました。

 

 

本作は、そのストーリー的に、

原作のどこかに挟まるような”オリジナルストーリー”だとか、”IFストーリー”といった類のものではない為に、

魔法陣グルグル」のキャラクターと世界観を拝借した、パラレルワールド風のゲーム

といった感じの内容になっていたと思います。

 

(町の中には、「王様」「魔法オババ」キタキタおやじを始めとして、

ニケの両親「バド」「レナ」、一時的に同行していた「トマ」「ザザ」「ミグ」など、当時までの原作に登場した主要キャラ達が結集していますが、原作における設定や立場などは考慮されていませんし。)

 

ですが、音楽を筆頭に、その雰囲気作りは原作をきっちりと汲み取っており、

グラフィックや各種モーションの作り込みもしっかりとしていた事から、

決して、手抜きで作られた粗製乱造な物ではありません。

 

 

ただ、本記事を書くにあたって、

途中でも述べた”ゲームカタログ@Wikiを参照していて、初めて発覚した事で、

本作には「防具をいくら新調しても、防御力が一切上がっていない」という、本来ならかなり重大なバグがあるらしいのですが、

当時の私は、戦闘中に回復アイテムをいつでも好きなだけ使えるというゲームシステムも相まって、まったく気付く事なくプレイしていました。

 

上記のバグを含めても、

本作はレベルの上がり方が非常に軽快な事もあって、かなりプレイヤーに有利なゲームバランスとなっており、

無双していくプレイ感覚が好きな私にとっては、充分に好みに合致していた”良作キャラゲーであったと言えます。

 

 

(余談ですが、SFCには正統進化の「2」も存在しており、

姉が当時、一時その友人から借りて来ていた事からプレイする機会があって、そちらの方が原作のストーリーに基づいて様々な場所を冒険していく内容となっていて、傑作的な雰囲気を醸し出していたのですが、

大してプレイしないうちに姉が返してしまったので、それっきりになってしまいました。)

 

 

~~プレイ中の詳細については、随分と忘却していたにも関わらず、

好きな漫画を原作とした作品である事から、最後まで楽しく遊べたという出来事だけは覚えていたという、私にとっては非常に珍しい事情によって、記憶と心に残り続けていた本作。

 

自動で戦う”前衛の勇者”を助けるべく、”後衛の魔法使いの女の子”を操作するという、その独特な形式のゲーム性は、

今に至るまでほとんど類似品のない、強固なオリジナリティを保ち続けているのではないでしょうか。