「Fight'N Rage」ファイナルファイトをベースに、日本製格ゲーへの熱いリスペクトを感じるベルトスクロールアクション!
セール中に購入しておいた、Switchのベルトスクロールアクションゲーム、
「Fight'N Rage」を大晦日~元日に15時間ほどぶっ通しでプレイしていたので、
その感想&紹介記事となります!
購入するきっかけとしては、たまたまセール中のゲームタイトルを眺めていた時に目に留まり、
紹介映像を見た感じ、カプコンの「ファイナルファイト」を強く意識した感じの作風である事に加えて、主人公キャラに据えられているキャラクター「GAL」が非常にセクシーだった事。
キャラクター選択画面のイラストでも、そのセクシーさはこれでもかと強調されており、
ゲーム中では、SNK格闘ゲームの「不知火舞」を彷彿とさせるような揺れを見せます。
(また、昔のブラウン管テレビで遊んでいるような気分になれる画面フチの表示に加えて、
映像の設定も細かく決められるところにも、ゲームそのものに対する強いこだわりを感じられます。)
プレイ感覚としては、キャラクターが比較的小さくなり、動きが多彩にされた「ファイナルファイト」という感じで、
わらわらと湧いてくる獣人タイプの敵キャラ達を、ビシバシとやっつけながら進めていきます。
各キャラの攻撃モーションには、「ストリートファイター」を始めとする日本の格闘ゲームをリスペクトしたものが多く見られ、
ストⅡのベガの滑りスライディングキックや、ギルティギアのスレイヤーのマッパハンチなど、割とそのまんまな動きをしてくる敵キャラが出てきたりもします。
私が他にプレイした海外製の作品として、「ショベルナイト」や「スカルガールズ」がありますが、
これらと同じく、日本製のアクション&格闘ゲームに対する熱いリスペクトを感じる作風というのは、個人的に凄く好感触です。
しかし、最序盤はまだしも、全体的に敵の数もその体力も多めで、
コンティニューもその場復活ではなく、フロアの最初からとなる仕様なのも合わさって、そう簡単には先へと進めなくなってきます。
特に、ラスト2ステージの難易度はなかなかに凶悪で、
「こっちは女の子一人なのに、なんて事をするんだ!!」という心境に陥ってきます。
協力プレイを前提としたようなバランスなのに反して、CPUが操作する味方と共にゲームに挑める「CPUアシストモード」は、最初から選ぶ事ができないんですよね。
なので、私は一度プレイを断念し、そこまでで得られたコインでイージーモードを解放した後、
初クリアはイージーモードにて達成しましたが、それでも難しかったように思います。
ひとまず、イージーでもクリアはしたので、
「CPUアシストモード」を解禁できたかと思いきや、なんとイージークリアでは出現せず。
その後、三人プレイでゲームを開始し、残り二人はおとりにしつつ、
一人で三人を操作しながら進めていく捨て駒戦法でノーマルモードをどうにかこうにかクリアするも、それでも出ず。
「なんでやねん!早くCPUと一緒に遊ばせてくれ!」と思い、攻略サイトを少し閲覧したところ、
GALは攻撃力・体力ともに低めで初心者向きではなく、牛の「リカルド」が強いという情報を目にします。
そこで、操作キャラをリカルドに変え、二人プレイかつ味方は忍者の「ノリス」にして、
再び捨て駒戦法にてハードモードをクリアすると、ようやく解禁されました。
(条件は、シングルまたは二人プレイでノーマル以上をクリアだったかと思われます。)
↑の画像のように、トレーニングモードで一通りの動きを覚えた上で、
ジャンプ投げによる無敵を上手く使いながら戦う事で、GAL操作時よりも圧倒的に殲滅力と爽快感の高いプレイをする事ができました。
(何故かトレーニングモードも最初は未解禁なので、500コインで解放しないといけませんが。
また、三段階クリアする事で証として「黒帯」を取得できるようですが、三段階目はどうやったら良いのかわからない課題が出てくるので、私は二段階目クリアの「赤帯」までで断念しています。)
そんなこんなで、念願の「CPUアシストモード」を利用しての三人協力プレイ。
ここに至っての、一気に神ゲーに化けた感は、正直かなりのものがありましたね。
一人で孤独に(味方は単なるおとりにしながら)戦っていた時とは、難易度がまるで違います。
CPU操作の味方ながら、きっちりとコンボをしてくれるので非常に頼もしい上、
武器こそ拾ってくれないものの、自分の体力が半分以下なら回復アイテムも使用してくれます。
この手のジャンルで、CPUが味方キャラを担当してくれて、それもここまでキッチリとした動きで戦ってくれるゲームというのは、そうそうないのではないでしょうか?
(それほどベルトスクロールアクションには詳しくないので、確かな事は言えませんが、
それでも「このゲームを買って良かった!」と強く思えた瞬間だった事には間違いありません。)
また、このゲームにおける特筆すべきポイントとして、ルート分岐が豊富な事が挙げられます。
ゲーム開始時に右に進まず、左に進む事で「逃亡者」としての道を歩む事になるルートと、
一面ボスが人質に取っており、通常では殺されてしまう女性を、遠方からボスにナイフを投げつける事で生存させられるルートへの分岐が、特に大きな分岐点となります。
(特に後者は、その後の衝撃的な展開も含めて、初見でのワクワク感からの落差と共に強く印象に残ります。)
それと同時に、ラスボス戦後のやり取りが多少変わるだけとはいえ、エンディングが8種類存在し、
その際のプレイヤーキャラクターの組み合わせごとにクリアの証を残す「エンディングテーブル」も完備。
攻略サイトも参考にしつつ、
↑の画像の時点までは、一気にぶっ通しで遊べるほどの面白さがありました。
(勿論、操作キャラは最初の二回を除いて、全て牛(リカルド)です。)
いやぁ~、本当に面白かった。
途中、ゲームスピードを二段階まで上昇させられる「ターボスピード」機能も解禁したところ、より神ゲー感が増しました。
ここまで解禁してようやく、このゲームの本領発揮という感じです。
個人的に、二段階上昇の「Turbo」だとプレイが雑になってしまうくらい速いので、
一段階上昇の「Fast」が丁度良いですね。
他に解禁できるゲームモードとしては、
各ステージを自由に選んでプレイできる「ステージプラクティス」に加えて、
格闘ゲームのように一対一での勝負を楽しめる「バトルモード」、
なるべく早いタイムで規定の敵キャラ達を倒す「タイムアタック」、
制限時間内に多くの敵キャラを倒して高得点を狙う「スコアアタック」、
エレベーター形式のフロア内で敵との戦いを勝ち抜いて上を目指す「サバイバル」があり、
これら四つのモードでは、なんとメインキャラ三人以外にも、
順次解禁する事で各敵キャラ達も使用する事ができます。
いやはや、とんでもないほどの遊びの幅、そして熱意とサービス精神ですね。
確かセールで1500円くらいで買ったゲームなのですが、明らかに値段以上のボリュームがあります。
現時点では、上記のモードで使用できるキャラクターを全解禁した上、
一度聞いたゲーム中のBGMをいつでも楽しめる「ミュージックギャラリー」と、
(おそらく)ゲームクリア回数に応じて、各種攻略情報を閲覧できる「チップス」をコンプリートしたところで、一段落しています。
それぞれのモードで好成績を残したり、一人プレイで各難易度をクリア、
もしくはノーコンティニュークリア等で、メイン三人のカラーバリエーションは十種類以上まで増えるのですが、それらを解禁していくならば、それ相応のやり込みを必要としそうです。
また、私が解禁できている難易度は「Hardest」までですが、
それを一人プレイでクリア、およびノーコンティニューでクリアする事で、
更なる難易度「Insane」と、新たな機能ももう一つ(二つ?)解禁されるようです。
総評として、最初はかなりシビアなゲームに感じられますが、
自力でどうにか攻略していく手応えと、初回クリア時の達成感、
そしてCPUアシストモードとターボスピード機能の解放後は、頼もしいCPU仲間キャラとの爽快感溢れる共闘を味わえつつ、
日本製ゲームへの熱いリスペクトを細部に渡って感じられる、
ハイクオリティなレトロ風ベルトスクロールアクションであると言えるでしょう。
私のようにGALのセクシーさにつられて買うと、 最初は痛い目を見るでしょうが、
ファイナルファイト系のゲームが好き、もしくは昔ながらの高難易度アクションが好きであるという方ならば、長きに渡って楽しめる作品だと思います。