かめのあきのゲームブログ

好きなタイトルを中心に、レビューや思い出を画像多めで書き綴ります。

「たけしの挑戦状」史上最も売れたクソゲーの名は伊達じゃない、奇抜な魅力とセンスに溢れたゲーム

小さい頃から自然とゲームに触れられる環境にあった方には、その中に一つくらいは

「なんだか意味がわからないけど、不思議な魅力に溢れたゲーム」ってありませんでした?

 

 

我が家にはありました。

 

それが、このたけしの挑戦状です。

 

 

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電源を付けると、画面上部にでっかく「挑戦状」と表示されるタイトル画面。

 

ビートたけしがアップで映されているゲームカセットの絵も含めて、

なにやらただ者ではない風格(ゲームなのに)を醸し出しています。

 

 

このゲーム、検索すると「伝説のクソゲー」だとか、

クソゲー史上もっとも売れたクソゲー」、「一番知名度のあるクソゲー」などなど、

とにかくやたらとクソゲーと評されています。

 

でも、なんて言うんですかね。

個人的には、この作品をクソゲーと言うのは違うと思うんですよ。

 

 

私なりのクソゲーの定義」としては、

”手抜き感満載でクオリティが低く、やってて面白くないどころか、

なんだか悲しくなったり気分が沈んでくる、話のタネにも笑いにもならないゲーム”

みたいな感じなんですよ。

 

 

ですが、この作品は全然そんな事ありません。

 

”至って革新的な内容で、やってると妙な面白さがあり、

気分も高揚し、笑いもあって話のタネになりまくるゲーム”なんです。

 

 

まず凄いのが、ゲームが始まる前から

強烈な出落ちギャグがある事です。

 

 

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先ほどのタイトル画面から右に進むと、”ぱすわーど”を打ってゲームを再開できる

「こんてにゅうや」があります。

 

 

その寂しい佇まいの店内(?)に、店主と思われるおっさんが一人存在し、

彼に話しかけると「おやし゛を なく゛る」という

不可解かつ、非常に革新的で興味をそそられる選択肢が。

 

これを選ぶと・・・

 

 

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「き゛ゃー ひとごろしーー」

 

 

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・・・・(間)

 

 

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「デーーーーー レーーーーー↓ レーーーーー」

 

 

 

いや~、良い。

 

実に良いよ。

 

 

まったく意味がわからない。

 

この、まったく意味がわからない感じ。

 

 

なんでこっちが死ぬの。

 

最高。

 

いやマジで。

 

 

子供だった当時の私、そして一緒に遊んでいた友達のS君やT君(パワポケを貸してくれてた面々)にとって、

これは「ゲームで初めて味わう、超強力な一発ギャグ」に等しく、

とにかくゲラゲラと笑っていました。

 

 

これで心を鷲掴みにされた私達は、このゲームを「たけし」という通称で呼び合うほどに気に入り、何はともかくこのゲームを挿して電源を付けて、この開幕ゲームオーバーで笑う。

 

それが大好きでした。

 

それだけで、このゲームには他では替えが効かない存在感があり、

また、オンリーワンな魅力があったのです。

 

 

決してクソゲーではありません。

だって笑えたんだから。

 

ゲーム史上に残る、とても最高なゲームです。

 

 

この記事、終わり。

 

 

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・・・でも、個人的には良い所なのですが、ちゃんと最後まで紹介を続けましょう。

 

ゲーム中ではまったく説明されないのですが、一応このゲームのストーリーは

「とある会社に勤める妻子持ちの平凡なサラリーマンが、町を出て宝探しへと向かう」

というものです。

 

 

タイトル画面から左に行き、ゲームを開始すると、

主人公の男(我々は「たけし」と呼んでいました)は、自分が勤める会社の社長室にいます。

 

 

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セレクトボタンでステータス画面を見る事ができますが、そこから戻ると

社長の姿が消えています。

 

しかし、そんな所に突っ込むのは野暮というもの。別に普通ですよ。

さっきのあの「超強烈な一発ギャグ」を体験した後ではね。

 

 

・・・で、社長と話すと「こんてにゅうや」と同様に選択肢が現れますが、

正直、子供の頃の私達には「しゃちょうを なく゛る」以外の意味がよくわかりませんでした。

 

ですが、一番上の「し゛ひょうを た゛す」を選ぶと、「こ゛くろうた゛ったね」と言われてお金を貰えるので、これは会社を辞める事なんだな、という事は理解できました。

そして、選択としてはこれが正解です。

 

(ただし、本気でクリアを目指すならば、ある程度ストーリーを進行させるまではここでの会話はしないでおき、後で退職金を受け取る方が効率が良いです。)

 

 

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外に出ると、普通に”やくざ”が徘徊しており、近くに行くと攻撃を喰らいます。

ですが、こちらもAボタンで殴って攻撃できるのです。普通の通行人にすらも。

 

 

なんですか、このゲーム。

 

まったく意味がわからない。

 

 

でも、これはこういうルールのゲームなんだ。

だって「たけし」だもの。あのテレビに出てるビートたけしのアイデアで作られたゲームなんだもの。

 

子供の頃の我々にとっては、このゲームからはそういう”謎の説得力”が感じられたのです。

 

 

そして最初の舞台となる町には、「飲み屋」や「本屋」などの店や、様々な資格を取得できる「かるちゃーせんたー」などが存在しており、注文や内容にも数多くの選択肢があるので、

適当にうろついては、それらの店内に出入りするだけでも、結構楽しかったりします。

 

 

しかし、それらの選択肢の多くは、大半がただ所持金を消費するだけの

無意味なダミー。

 

クリアを目指す場合は、的確な行動を取っていく必要があります。

 

 

(個人的には、クリアする事だけがこのゲームの楽しさではないと思ってるんですけどね。

なんというかこのゲームは、その存在自体がもう「楽しさ」というか。

でもまぁ、一応本作の目的である、宝探しを遂行する流れで紹介していきます。)

 

 

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まずやるべき事は、「は゜ちんこや」に行ってパチンコを打つ事。

 

もっとも、子供の頃の私には、パチンコがどういう物なのかすらわかりませんでしたけども。

まぁ、↑のような画像みたいな”玉入れゲーム”で遊ぶ施設があるんだって事で納得していました。

 

で、ここで玉を増やす事が目的なのですが、Aボタンを押したり離したりするタイミングを掴んで普通に増やしていく事も出来るのですが、それだと一定まで溜まった所で

「おきゃくさん は゜ちふ゜ろは こまりますよ」

と言ってやめさせられてしまいます。

 

 

正しい攻略法は、玉が無くなる所で2P用コントローラーのマイク

「わあぁぁぁーーーーーーーーっ!!!」と叫ぶ事。

 

いや、べつにどう叫んでも良いんですけどね。

 

 

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すると「うるせー は゛かやろー」と言ってやくざが出現するので、やっつけます。

 

負けると「デーーーーー レーーーーー↓ レーーーーー」です。

 

 

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やくざを倒すと、玉5000発を持っていたので、それをぶん取って商品と引き換えられます。

 

ここでの正解は「たからのちす゛」・・・ではありません。

その一つ下の「しゃみせん」です。

これがゲーム終盤になって、必要となる時がくるのです。

 

 

ちなみに宝の地図は本屋にも売ってますが、それも間違い。

そんな簡単に手に入る代物ではありません。

 

それでは、本物を取りに行きましょう。

 

 

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カラオケも出来る飲み屋の「すなっくあせ゛みち」に行き、

”しょうちゅう”を二杯飲んだところでやめると、カラオケに挑戦する事ができます。

 

さっきのパチンコのように、2P用コントローラーを使って、マイク代わりに実際に歌う事もできますが、子供の頃でもさすがにそれは恥ずかしかったので、

”ボタンを押すだけでもマイク入力になる裏ワザ”を使って、リズムに合わせてAボタンを押す事で歌っていました。

 

上手くいけば「おきゃくさん うまいて゛すね」と言ってくれて、

これを失敗無しで三回連続で出す必要があります。

(実際には、曲の終わり頃にだけ成功か失敗かの判定があるんだとか)

 

 

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すると「いいかけ゛んに しねえか」と言って再びやくざが登場。やっつけましょう。

 

負けると「デーーーーー(略)

 

 

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やくざを殴り倒すと、店の奥から謎の老人が現れ、

「おまえなら このちす゛の なそ゛を とくかもしれぬ」

と言って、まだ何も書かれていない紙切れを手渡されます。

 

 

ここのくだりは、割と普通に好きだったりします。

 

倫理観は崩壊しているものの、普通に現代の町っぽい所が舞台なのに、

謎の老人がいきなり現れて、力を認めて地図を託してくれるという、この感じが。

 

なんだか突然、王道ファンタジーが混じってきてる感じで良くないですか?

ワクワクしません?

 

 

・・・いや、私だけか。

 

 

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さて、ここでも選択肢。

この画面は、多くの人が普通にワクワクするかと思います。

 

色々と手段が提示されますが、正解は

「みす゛に つける」を選んで、五分経った所で2P用コントローラーのAボタンを押すというもの。

 

 

リアルに五分待つんですよ。

 

凄くないですか?

 

この時の無音演出も合わさって、ゲームという媒体においてこんな体験ができたのは、

私のゲーム史上において、「たけし」以外にありません。

 

「にっこうに さらす」で一時間待つというのも正解らしいです。

やった事はないですけど、解法が二つあるっていうのもなんだか好き。)

 

 

で、そろそろ五分経ったかな~って所でボタンをポン、と押すと・・・

 

 

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ハイ。とまぁこんな感じで、宝の地図が出現するわけです。

 

 

いやぁ~、ロマンがありますねぇ~。

 

ゲームはロマンさえあれば良いのだ。うん。

 

 

(時間が経過し過ぎると、紙が溶けてしまって進行不可能になります。)

 

 

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ちなみに、宝の地図をくれた老人は、実は主人公の後を付けて宝を横取りしてやろうとたくらんでいる策士であり、そのままにしておくと最後の最後に

「おまえのあとをつけてきたのた゛ー しねっ」

みたいな事を言われて「デーーーーー レーーーーー↓ レーーーーー」になってしまうので、

ここで息の根を止めておく必要があります。

 

 

いや~、なんかもう、その発想が凄いですよね。

 

話によると、ビートたけし随分と酒に酔った状態で語ったアイデアをもとに作られたゲームらしいのですが、

それが一番発揮されているのが、このシーンなんじゃないかな~と思っています。

 

 

リアルですよね、なんか。

抜かりがないというか。

 

私は好きです。

 

 

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そして、この町で最後にやるべき事。

 

それは、飲み屋で飲んだくれて帰宅した後、

最愛の(?)妻と子供に別れを告げる事。

 

すなわち、慰謝料を払って離婚する事です。

 

 

これで、全てのしがらみから解き放たれ、晴れて自由の身となるわけです。

 

 

・・・子供の頃は、特になんとも思っていなかったシーンですが、

今思うとなんとも表現しづらい、複雑な感情が湧きかかってきそうな感じがしますね。

 

 

まぁ、でも良いんだ。

小さな枠に収まっているのは、性に会わない男だったのさ、この主人公は。

 

この男なりに、相手を思いやっての行動だったのさ。きっと。

 

 

(慰謝料を払う為、所持金の八割くらいが飛んでいくので、会社を辞めて退職金を貰うのは、この後が良いです。

ちなみに、離婚と退職を済ませておかないと、物語が進んだ所で追いかけてきて、

嫁や社員の手によって日本へと強制送還させられてしまいます。)

 

 

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それが終わったら、各種資格(最低限必要なのは「しゃみせんのしかく」「はんく゛のしかく」「ひんたほ゛こ゛のしかく」)を取得した後、

「みなみたいへいようちけっと」を買って、空港から日本を旅立ちます。

 

 

ちなみにここで、正しい宝の地図を入手できていなかったり等で、条件が整っていないと、

「し゛こか? てろか? りょかくきは

なそ゛の くうちゅうは゛くはつを とけ゛た」

みたいな文章(多分合ってると思う)と共に、旅客機が謎の空中爆発を遂げ、

 

「デーーーーー レーーーーー↓ レーーーーー」になってしまいます。

 

 

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そして到着した、念願の海外である「ひんたぼ島」。

 

 

外に出ると、いきなり日に焼けており、服装も変わっています。

 

ここも良いですよね。

いきなり雰囲気がガラッと変わり、「新天地にやって来た!」って感じがします。

 

 

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ここでは、後々必要になる「すいとう」「ししゅう」

そして武器の「し゛ゅう」を買います。

 

これで、以降は発砲して攻撃する事が出来るようになります。

 

 

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そして、お次はいよいよ、このゲームの最難関であり、

唯一純粋なアクションゲームとしての側面が強い”横スクロールシューティング形式”によって、宝の島を目指す事になります。

 

 

対応する資格を持っている事で、全五種類の方法(自機)から選んでプレイする事が出来るのですが、ここでも落とし穴が。

 

なんと、目的の島に辿り着けるのは「はんく゛く゛らいた゛ー」のみ。

他の方法で飛び立つと、島に着陸する事ができない為に

「デーーーーー レーーーーー↓ レーーーーー」が確定します。

 

 

逆に言えば、不正解の選択肢にも関わらず、わざわざ専用のグラフィックと操作性でステージに挑戦する事自体は出来るわけで、なんだかそこに

とてつもなく謎な魅力を感じるのですよ。

 

クリア出来る自機は一種類だけで、他のものは選んだ時点でゲームオーバーが確定しているというのに、ちゃんと五種類全ての自機でステージに出る事は可能だっていう。

 

 

なので、当時の私は全ての乗り物の資格を取得した状態のパスワードを用意して、

このシューティング面だけで楽しんでいた時期もありました。

 

 

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さて、このシューティング面、個人的には音楽がめちゃくちゃ良い。

 

なんというか「果てのない世界の空を、夢を抱いて行く」といった感じの、

そんな世界の広さを感じさせるメロディーの中に、人生の切なさ哀愁といったものも感じさせられます。

 

 

それとは裏腹に、巨大な鳥、UFO、果ては戦闘機などが出てくるカオスな世界観による、

極めて高い難易度を誇るのも、妙な魅力を醸し出しています。

 

 

ここで死んだ時の「デーーーーー レーーーーー↓ レーーーーー」は、

 

人生って儚いよね。でも、そんなもんだよね。

だけどまぁ、これで良いんじゃないかな・・・

 

みたいな、一種の悟りの境地が見えるかのような気分にさせられます。(大丈夫か?)

 

 

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島は全部で四つ通過しますが、正解は三つ目

平地になっている所に上手く着陸する事で、シューティング面クリアとなります。

 

(正確には四つ目の島が目的地なのですが、そこまで行くのは難しいので、

三つ目の島にある建物からワープする手段を使うのがセオリー、という事です。)

 

 

ちなみに、四つの島全てを通過してしまうと、やがて”旧ソ連”や”ナチスドイツ”をモデルとしたらしい”謎の赤い国”まで行ってしまい、最後は回避不能な高い山壁にぶつかって

「デーーーーー レーーーーー↓ レーーーーー」になります。

 

でも、何回も言うけど、そういう全編に渡ってわけのわからん感じが好きなんだよね・・・

 

 

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そんなこんなで、目的の宝の島「チョバリン島」に到着。

 

原住民や猿の攻撃を掻い潜り、林を抜けて、スタコラと先へ進みます。

 

 

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その先にある、一つ目の民家に入ると、

現地民の手によって釜ゆでにされ、命の危機に。

 

ここで、日本のパチンコ店で入手していた「しゃみせん」を使う事によって、

その人に気に入られて危機を脱すると共に、「仙人に会ってください」と言われます。

 

 

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その後、祠の中にいる仙人を訪ねて、「すいとう」をあげると喜んでくれて、

「たからへのかき゛は むらにいるひとか゛ もっている それを もらうのし゛ゃ」

というヒントをくれます。

 

(てか、宝を目指してる事をなんで事前に知ってるんだ、この人は。)

 

 

そして、先ほど釜ゆでにしてきた人の家に再度訪れ、「ししゅう」を渡すと、

お礼にと村につたわる「せいなるいし」をくれます。これが鍵。

 

(武器として装備する事で、いし投げ攻撃も可能になりますが、高威力である代わりに飛び方がゆっくりなので、銃のままの方が良いと思います。)

 

 

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これで全ての準備は整いました。

後は、宝が隠されている地下洞窟へと入っていきます。

 

 

入り方は、高い山の頂上でしゃがむ事。すると・・・

 

 

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宝が眠っている、ラストダンジョン(?)へと突入!!

 

そこには見た事の無い虫や、入れない場所であるはずなのに、山賊のような風貌の人が普通にいたりと、異様な雰囲気を誇ります。

 

 

ここから更に、特定の場所でしゃがむという行為によって更に地下へと進み、

それを計三回繰り返す事になります。

 

 

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最深部には、もうなんだか意味のわからない生物やガイコツ、

そして子供の亡霊などが敵として出現し、もはやカオスさは上限を突破しています。

 

それでも命からがら、なんとか先へと進むと・・・

 

 

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念願のお宝を発見!!!!

 

 

そして感動のエンディングは・・・

 

 

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・・・以上である。

 

 

 

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まぁ、この作品をクソゲーって言うのもわかるんですよ。

 

あらゆる面でとにかく常軌を逸していますし、

全体に渡る謎解きの難易度は、もはや謎解きを通り越してただの理不尽・不条理の領域です。

 

ですが、我が家には↑の画像の通り、攻略本も同時に完備されていた事もあって、

「これはこういう風変わりなゲームなんだ」って事で、普通に受け入れていました。

 

 

それに、一応クリアまでに沿って紹介したものの、別にクリアを目指す事だけがこのゲームの楽しみ方ではないと思ってます。

 

一番最初に述べた通り、こんてにゅうやで「おやし゛をなく゛る」を選んで即効で死ぬというだけでも笑えて、気持ち的な報酬がありますし、

まずその”ゲームが開始する前に死ねて、その為の選択肢が変”という時点で、

「こりゃあ普通のゲームじゃない!」って思う事が出来るわけなんですよ。

 

 

そう、これはたけしの挑戦状です。

これ一本だけで成立している、”そういう何か”であって、他に一切の比較対象が無い作品なんです。

 

 

そのような認識で遊べば、常に流れているメインBGMが底抜けに明るい名曲なのもあって、

最初の町で無意味に生活感を満喫するだけでも楽しいですし、

シューティング面直前のパスワードを用意して、高難易度かつゲームオーバー画面が面白い”横スクロールシューティング”として遊ぶのも楽しいです。

 

なんなら、色々と変なパスワードを入れてみて、

これが通るか、通ったらどんな状態から始まるかというのを楽しむ方法もアリで、

「ああああああああああ いいいいいいいいいい」

「゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛ ゜゜゜゜゜゜゜゜゜゜」

とかでも通ったりして、しかも結構強力な状態だった記憶があります。

 

 

そう、とにかく楽しみ方は結構色々あるんですよ、このゲーム。

楽しいと思える要素がいくつもあった時点で、私の中では断じてクソゲーではありません。

 

現在ではダウンロードは不可能ですが、後にWiiにてバーチャルコンソールでも配信された事から、その根強い人気は伺えます。

 

 

この作品に対する”クソゲー”という言葉は、

”そのセンスとアイデアが奇抜過ぎて、常識的な「ゲーム」という媒体に許される範疇に収まりきっていない”という意味合いの、一周回った褒め言葉のような感じなのではないでしょうか。

 

私はそう解釈しています。

 

 

 

そんなわけで、普通に考えて色々と変な所は多いというか、

もはや”存在自体が変”と形容するべき作品だとは思いますが、

私は大好きです、このゲーム。

 

いや、「たけし」