かめのあきのゲームブログ

好きなタイトルを中心に、レビューや思い出を画像多めで書き綴ります。

「パワプロクンポケット1・2」ファン待望のパワポケ1&2のセットリメイク!しかし、その出来は・・・

パワポケ6」がもたらした大熱狂体験から、およそ半年余りが経過した頃。

 

シリーズ初の過去作リメイクとなる、パワプロクンポケット1・2」が発売されました。

 

 

今回は、それについての思い出とレビューを書き綴りたいと思います。

(※最初に述べておきますが、批判的な文章が多いです。ご留意ください。)

 

 

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事の始まりは、パワポケ6の発売以前に刊行されていたパワプロクンポケット大全」に、

パワポケ1と2のキャラクターグラフィックが、GBA用のものに刷新して載せられていた事でした。

 

それによって、パワポケ1と2のリメイクが出るんじゃね?」と思っていたものが、

翌年の夏に実現される形となったのです。

 

 

初報は何かの雑誌だったかと思いますが、あまり記憶が定かではありません。

しかし、オリジナル版が大好きであった1・2をセットでGBAにリメイクするという事で、大いに期待を膨らませつつ、発売日を待ち望んだものです。

 

 

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来たる発売日、2004年7月29日。

 

まずは1のサクセスである「極亜久高校編」を、早速プレイ開始。

 

主人公の初期能力が大幅に引き下げられていたり、試合開始前の演出がカットされていたりと、多少の気になる点はありつつも、

新たにGBAクオリティとして作り直されたグラフィックやBGMの数々、そしてミニゲームなどに心を躍らせつつ、まずは選手を一人作成しました。

 

パワポケ6」の時と違い、初回のプレイでどこまで到達したかというのは、正直覚えていません。

甲子園戦のどこか、おそらく決勝までは行った事と思います。)

 

 

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私にとっての真のお目当ては、こちらの「ドリルモグラーズ編」の方。

 

というのは、私はやはり、

自分にとっての初パワポケであった、「2」の主人公チーム「ドリルモグラーズ」が好きで、

6のサクセス等でも、育成した選手で”アレンジチーム”を作る場合、そのベースとなるチームはドリルモグラーズを使用していたのです。

 

ところが、その応援歌BGMが、GBC版2の三年目で使用されているものとは別物だったんですね。

 

 

当然、オリジナル版のBGMの方が好きだった私は、

「このリメイクを機に、ドリルモグラーズの元々の応援歌BGMGBA音源で作られるハズだ!!」と、期待に胸を膨らませていたのです。

 

(もちろん、サクセス三年目の熱いシナリオを、GBAクオリティによるBGMと野球システムでプレイできる事自体も、非常に楽しみにしていました。)

 

 

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そんなわけで、試合では”自分のみ操作”の一・二年目を突破し、

チームメイトも全員残留させつつ、三年目へと突入。

 

 

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そして、”全員操作”となる、三年目のペナントレースが開幕!!

 

さぁ、試合BGM

一体どうなったのか・・・!!???

 

 

 

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一  ・  二  年  目  の  も  の  と

同  じ  に  さ  れ  て  い  ま  し  た  。

 

 

 

 

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・・・ ・・・

 

えぇ~~~、ハイ、これはですね・・・。

 

 

私にとって、それまで全幅の信頼を寄せていたパワポケシリーズからの、

明確な裏切り行為にあたる出来事でしたね。ハイ。

 

 

正直なところ、「極亜久高校編」の甲子園戦で、

敵チームの応援歌BGMに、「2」のものが半端にアレンジして使用されていた時点で「ん?」とは思っていたんですよ。

それがまさか、「ドリルモグラーズ編」では一・二年目の試合BGMを最後まで通しで使うように変更されているとは、予想だにしていませんでした。

 

 

あの、一・二年目とは雰囲気がガラッと変わる感じが好きで、本サクセスの醍醐味でもあったので、

ハッキリ言って、これは改悪でしかありません。

 

オリジナル版「2」の思い入れが深かった私は、本当に残念に思ったものです。

正直、この一点だけで、私はこのリメイク版「1・2」を好意的に評価する事はできません。

 

 

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この、リメイク版「ドリルモグラーズ編」、問題点は他にもあります。

 

それは、仲間評価をどれだけ上げても、外国人バッター「ドミオ」のパワーがAにならず、

仲間評価を90以上に上げてしまうと、能力の都合上、四番打者が「古沢」になってしまう事。

 

四番ドミオ・五番古沢じゃないドリルモグラーズなんて、ドリルモグラーズではありません。

(ランダムによる連続パワーアップイベントが最後まで起きれば、ドミオのパワーはAになるようですが、

発生確率は非常に低く、私は一度も経験する事はありませんでした。)

 

 

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次に、リーグ優勝を果たした時の、この画面。

 

これ、オリジナル版では「リーグ優勝」の文字はなく、

キャラクター同士の間隔が、もっと狭かったんですよ。

 

しかし、GBAの画面の広さに合わせてキャラクター同士の間隔をあけて、

リーグ優勝の文字を雑に足した事で、空白が多くてパッとしない画面になってしまっています。

(主人公にビールをかけているモブも、元々はいませんでした。足すにしても、適当っぽくないですか?

 

 

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それから、悲願であった「日本一」を果たした時。

 

この画面自体は、リーグ優勝の時のものと違って、特に不満はありません。

問題は、これに至る際の”演出”です。

 

 

オリジナル版では、日本シリーズに勝利すると、

ほんの一瞬だけ通常の画面に切り替わった後、間髪入れずに↑の日本一の画面になる・・・というものでした。

 

ところが、今回のリメイク版では、

日本シリーズに勝利して、↑の画面に切り替わる前に、主人公が笑顔で「やった、日本一だあ!」と言うセリフが挟まるようになっています。

(元々は、この画面の後に言っていました。)

 

そのせいで、”日本一が決定した瞬間、皆で駆け寄って涙ながらにその喜びを叫ぶ”という流れであったハズの演出が、

崩れて成立しなくなってしまっているのです。

 

 

 

ここまで挙げた問題点は、特に「2」に思い入れのない方ならば、

「そんなの気にする事か?」と思う事ばかりかもしれません。

 

しかし、「2」が初パワポケであり、

ドリルモグラーズ編、そしてドリルモグラーズ自体が大好きだった私にとっては、

三年目のペナントレースを戦う上での熱中度と、リーグ優勝や日本一を成し遂げた時の感動・達成感を薄くする、見過ごせない改悪点の数々なのです。

 

そのあたり、スタッフの方々には、

オリジナル版をもっと尊重して、こだわって作ってもらいたかったですね。本当に。

 

 

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それでは、「極亜久高校編」の方には特に問題はないのかと言うと、

こちらはこちらで大きな問題があります。

 

それは、チームメイトのパワーがほぼ一切上がらず、肩力ばかりが上がっていくという事。

 

私は当初、オリジナル版では味方が超強化され過ぎる事を見直した上で、このようなバランスに変更されたものだと思っていたのですが、どうやら明確な”バグ”のようです。

つまり、本来はパワーが上がるハズのところで、間違って肩力が上がっているという事です。

 

 

・・・ ・・・え~~っと、

 

スタッフは、一回もテストプレイしなかったって事なんですかね・・・??

 

 

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それでも、このリメイク版には、評価できる点もそれなりにあります。

 

まずは、最初に少し述べた通り、GBAに機種を移した事で新たに作り直されたグラフィックやBGM群の質にはなんら不満はなく、高水準である事。

(1のBGMに比べて、2のBGMは少々アレンジが効きすぎかな?と思うものもありますが、まぁ好みの問題でしょう。)

 

 

それと、多少プレイ感覚が変わっているものこそあれど、ミニゲームの出来も良質である事です。

 

おまけモードで8個、そこでは遊べないテニス部のミニゲームと、ドリルモグラーズ編で条件を満たすと最後に行う事になる、凡田君との殴り合いのミニゲームを含めると、

シリーズ最多となる10個のミニゲームを、一つのカートリッジで遊べるというのは、特筆すべき点に値するでしょう。

 

 

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次に、元々あったイベントに効果を加えただけの形ではありますが、

極亜久高校編・ドリルモグラーズ編共に、「荒井のりか」のイベントを進める事で”超特殊能力”を取得できるようになっている事と、

チームメイト関連のイベントで、対応したキャラクターがパワーアップするようになっている事。

 

 

また、極少数ではありますが、新たに追加されたイベントやアルバムも存在しています。

 

(「のりか」で思い出しましたが、何故か一連のイベントで「3」”プロペラ団”のテーマが流れるようになっていましたね・・・。これは改悪点です。というか、意味不明。ギャグだとしても的外れです。)

 

 

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それと、極亜久高校編では、彼女候補の「四路智美」関連の一部のイベント、

ドリルモグラーズ編では、主人公の兄「大鉄」の過去イベントで流れる、

新たに追加されたBGMが存在する事です。

 

これが、シリーズ中でも屈指のシリアス曲で、やけに印象に残るんですよね。

 

 

正直なところ、このBGMの存在だけが、

私の中でのパワポケ1・2」の明確な評価点だと言えます。

(また、彼女キャラとのデート時などのイベントでも、もう一つ新規BGMが用意されています。)

 

 

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そんなわけで、一応発売までを楽しみにしていた本作ではありますが、

残念ながら、色々と期待に応えるリメイクではなかった・・・というのが実情です。

 

それでも、1と2のシナリオを、質の高い「6」の野球システムで遊べる事や、

4~6に倣って”アルバムモード”が搭載された事から、それなりに遊び込みました。

 

 

極亜久高校編は、二年目からは練習をせずに「極亜久高校」へのうろつきによって経験点を得ていく事。

ドリルモグラーズ編は、三年目に「本社」へ8回うろついて得られる「博士の笛」を使ってダイジョーブ博士の手術をして成功し、”センス〇”を取得してから能力を上げる事など、

オリジナル版とは違った育成方法を確立する事で、満足のいく能力値を持った選手を育成できるようにもなりました。

 

しかし、逆に言えば、そうでもしないと強選手の作成は到底不可能だったという事ですし、

ハッキリ言って、育成バランスの調整は雑なものだったと感じています。

(ここまで記述していませんでしたが、2の「戦争編」も、それほど緻密なバランスではなかったように思います。)

 

 

このように、私から見て不満点は数あれど、

「1」と「2」の内容がセットになっていてお得感がある事と、やはりオリジナル版よりもまともな野球システムで遊べる事から、

以上の不満点が全て気にならない、もしくはオリジナル版をプレイした事がない方にとっては、一定の価値はあるゲームソフトなのでしょう。

 

実際、当時一緒にパワポケにハマっていた、かつての友人K君は、GBC版の野球があまり好きではなかったという理由で、このリメイク版の方を評価していましたし、

この記事を書いている2021年4月現在、中古価格はあまり落ちていないと感じます。

 

ですが、私はやっぱり、ゲームボーイカラーソフトの「1」と「2」が好きですし、

可能であれば、そちらの方を体験してみて頂きたいと思っています。